賃貸マンション賃貸アパート経営でリノベーションにおける間取りの重要性とは②
賃貸アパート経営、賃貸マンション経営をしている大家さんであれば、賃貸物件の空室問題は悩みの種ですよね。
新築の時には、空室に悩まされることがなかったかもしれませんが、建物が古くなり、築年数を重ねるにつれ、空き部屋の状況も気になってきているのではないでしょうか。
賃貸アパート、賃貸マンションの空室対策、収益改善のためにも、リフォームやリノベーションを検討の必要かと思います。
まず最初に読みたい
前回の記事では、リノベーションをする前に、入居してほしい入居者のターゲットをイメージする大切さをお話しいたしました。
この記事では、リノベーションで収益改善したい大家さんに向けて、リノベーションをする前に考えておきたいこと②・『リノベーションにおける間取りの重要性』についてお伝えしていきます。
入居者が好む間取りについて、より詳しく焦点をあてていきましょう。
マンションアパートの間取りとは
間取りとは、住宅の各部屋の配置のことです。
ワンルーム(1R)、1DK、2LDK、など数字とアルファベットで表記されます。
1Rとは、キッチンと部屋(Rリビング)が仕切りがなく、ひとつになった部屋です。
・K キッチン
・DK ダイニングキッチン
・LDK リビングとダイニングキッチンがついた部屋
間取りによって、居住する入居者層は変わり、部屋数などのニーズが異なります。
ワンルームや1Kは、単身者向け、1LDK~は、二人暮らしや新婚夫婦、2LDK以上は子供がいるファミリー層が一般的です。
単身者社会人でも年齢によって賃貸物件の間取りのニーズは異なります
しかし、単身者といっても、学生なのか社会人なのかでニーズが異なります。
学生や新社会人(20代)はどうしても経済的にも余裕がないため、家賃相場があまり高くありません。交通の便さえ問題なければ、学生時代から同じ賃貸物件に数年住み続けることも少なくありません。
注目すべきは、30代の社会人です。経済的にも余裕がでてきて、住まいにもこだわりがでてきます。1Rではなく、追い炊き機能付きや、システムキッチンへのこだわり、宅配ボックスやウォークインクロゼットなど、部屋を探す基準も設備へのこだわりがでてきます。
また、男性の一人暮らしで趣味の部屋や仕事部屋を寝室と別でほしいと希望する人は一定数存在します。
女性が望む賃貸アパートマンションの間取りのニーズは男性とは異なります
また、男性、女性の性別によっても、必要とされるニーズは変わってきます。
特に女性はセキュリティの安全面を求めています。
防犯カメラやオートロック、モニター付きインターフォン、プライバシーが守られるポストなど、防犯に対する安心感を求めています。
ファミリー層は新婚(DINKS)か子育て世代に分かれます。
では、次に新婚(DINKS)について詳しくみていきましょう。
新婚DINKS世代に好まれる間取りとは
DINKSとは、新婚で子供がいない世代を指しています。
今、供給が足りていないといわれているのが、この新婚層とターゲットとした、40㎡以上の少し広い1LDKです。
二人暮らしになるので、大容量のウォークインクローゼットや二人でゆっくりと過ごすための広めのリビング、それと共有の寝室。
弊社のリノベーション事例でも、築古アパートの2DKを1LDKにリノベーションするパターンは多くみられます。
また、子供のいないDINKS世代は、共働きで収入的にも余裕がある&新婚を機に引っ越し先を探していることもあり、子どもがいないうちは、好きな内装のキレイな部屋に住みたいという希望があります。
そのため、比較的、予算の家賃相場が高めのことが多いです。
子育て世代に好まれる賃貸アパートマンションの間取りとは
次に、乳幼児のいる子育て世代についてみていきましょう。
子育て世代に好まれる間取りは2LDK、3LDK~です。
子供が小さいうちは、寝室は一緒ですが、大きくなったとき、自分の部屋を持つ必要がでてきたときに2LDK以上が好ましいです。
広いリビングで家族団欒を過ごしながらも、勉強に集中するなどの各自の部屋も必要です。
子育て世代は、子供の年齢によって、ライフスタイルがかなり変わります。
ベビーカーが必要な世代には、ベビーカーを建物の外に置くわけにもいかず、玄関が狭いと置き場所に困ってしまいます。
部屋数だけの問題ではなく、玄関の広さや収納の数も必要とされるニーズです。
また、子供の成長につれて、引っ越しやマイホームを検討するときです。
近くに小学校や施設があるかどうかも長く住み続けるかどうかに関わってきます。
賃貸アパートマンションを経営する上で、リノベーションする前に考えておきたいこと②間取りまとめ
以上の点から、入居してほしい入居者のターゲットを選定することが重要なポイントです。
立地条件や環境施設から考えて、所有するアパートがどのようなターゲット向けなのかを考えましょう。
そして、ターゲットに合った間取りを選定することがアパート満室経営の策となります。
空室対策・収益改善のためにリフォームやリノベーションは有効的です。
しかし、費用がかかるリノベーション投資で成功するためには、ターゲット層とニーズを明確にして、どのようにリノベーションを進めていくかが重要な鍵となります。
また、物件によっては、構造や給排水の問題からリノベーションしにくい部屋も存在するため、建築士による事前の確認も欠かせません。
どのような工事を行うかについても、専門家に相談しながら決めていくといいでしょう。
築年数を重ねても満室経営を続けていくために、施工前に考えておきたいことをこれから連載としてお伝えしていきます。