コラム 2021.08.30

入居者に優しい賃貸作り~電動アシスト自転車置き場にも配慮を~

入居者に優しい賃貸作り~電動アシスト自転車置き場にも配慮を~

愛知県蟹江町にある一級建築事務所、レトロデザインです。
多くの人が心地よく暮らす物件作りはもちろん、物件の入居率を向上させ、安定的に収益を得られるような物件、部屋作りを行なっております。

 

今回は、入居者様に喜ばれる賃貸作りについて、お話したいと思います。

 

賃貸アパートマンションに必ずあるものといえば、自転車置き場ですよね。
駐車場はなくても、自転車置き場は整備されていると思います。

入居される方で所有率が高い自転車。買い物や通勤・通学など、普段の生活で自転車を利用している入居者様にとって、自転車置き場とはなくてはならない設備です。

 

 

自転車置き場には、どのような種類の自転車が多く止められていますか?

最近では、電動アシスト自転車が人気です。電動アシスト自転車といえば、女性やご年配の方が使うイメージがありましたが、最近では、チャイルドシートをつけて子どもを乗せて使用したり、通勤に電動アシスト自転車を使うという男性も増えてきています。

健康のために、自転車通勤を選ばれる方や、バスや原付バイクの代わりに電動アシスト自転車を選ぶ方も増えていますね。

 

自転車置き場は、みんなで使う共有部分です。賃貸アパートマンションでクレームがでやすい不満が溜まりやすい箇所といえば、共用部分の使用方法ですよね。

空室対策というと、どうしても内装リフォームに目が行きがちですが、今回は入居者様から不満がでやすい共有部分の自転車置き場にも目を向けていきましょう。

 

電動アシスト自転車は幅広い層に人気がある

自転車の所有率は年々増加傾向にあります。

電動アシスト自転車は、モーターが自転車をこぐ力を手助けしてくる電動自転車です。

以前から女性や年配の方に人気がありましたが、最近では原付バイクの代わりに電動アシスト自転車を選ばれる方も増えています。
法改正により、チャイルドシートをつけて、子供を二人を乗せて走ることも認められたため、街中でも前後に子どもを乗せて、保育園に送り迎えを頑張っているお母さまをよく見かけるようになりました。

 

電動アシスト自転車を使ったことがある方はご存知だと思いますが、電動アシスト自転車はかなり重い作りになっています。
大人一人、こども二人を乗せても大丈夫な作りになっているため、作りも頑丈で重たくなっています。

また、チャイルドシートは、自転車の前後につけて使用するため、普通のママチャリと比べて、自転車自体の車幅も大きくなり、駐車スペースもかなり幅を取ります。

 

電動アシスト自転車を使う側としては、
・駐輪場が狭い
・隣とぶつかる
・重いので動かしにくい
という不満が出てきます。

電動アシスト自転車を使わない側からは、
・電動アシスト自転車が邪魔
・幅を取られるため、自分の自転車が止めにくい
・チャイルドシート付自転車が2台分の駐車スペースを占領している
という不満がでてきます。

共有部分の入居者同士のトラブルは、大きなクレームにもなりかねない問題です。

 

空室対策としても駐輪場の配慮は大切

駅が決して近いわけではない物件や、駐車場がない都心部の物件の場合、駐輪場の設備は賃貸を選ぶ条件の一つになります。

通勤通学に便利な自転車。
チャイルドシートを使用するお子さんがいるファミリー層、小さなお子さんがいらっしゃる家庭では、成長とともに自転車の台数が増える可能性もあります。
家族層や自転車の種類によって、必要な駐輪スペースも異なります。

 

電動アシスト自転車所有者は普通の駐輪場だと止めづらいと思っている

電動アシスト自転車所有者は、普通の駐輪場だと止めづらいと思っています。
そのため、引っ越し先を検討する際、理想とする駐輪スペースがないため、駐輪場が原因で、入居をあきらめているかもしれません。

 

では、電動アシスト自転車所有者は、普通の駐輪場のどのような部分が使いづらいのでしょうか。

 

電動自転車置き場で困ること①雨に濡れるとバッテリーが心配

駐輪場に屋根がない場合、バッテリーの雨濡れの心配があります。
多少の雨風であれば大丈夫といわれますが、雨や雪を防ぐことができる屋根付きの駐輪場にすれば、安心感を与えることができますね。

 

電動自転車置き場で困ること➁ラック式自転車置き場に止められない

ラック式の自転車置き場とは、レールに自転車をはめて駐輪するタイプの駐輪場です。
よくみかけるタイプのラック式自転車置き場ですが、電動アシスト自転車は以下のような理由から、ラック式にはとめることができません。

・車速センサがレールにぶつかる
・タイヤの幅が大きいため、ラックの幅に合わない
・上の段には重たくて駐車できない

電動アシスト自転車は頑丈な作りで、車体が重たいため、上の段に上げることは、男性でも難しいです。下の段がカゴ付きの自転車であればぶつかったりしてさらに大変です。

小さなお子さんをチャイルドシートから乗り下ろしさせ、重たい自転車の上げ下げを毎日やらなければいけないと想像してみてください。想像するだけでも大変ですよね。

 

自転車は生活に必要なもの

車を手放して、自転車にしたい話はよく聞きますが、自転車を手放して徒歩にしたい、はあまり聞かないですよね。それくらい、自転車は日々の生活にはなくてはならない必要なものになっています。

 

このコラムでは、入居者様が毎日使われるであろう自転車置き場に触れてみました。
ご自身の所有される物件の自転車置き場にはどのような種類の自転車が止まっていますか?

 

・放置自転車はありませか?
・通路は十分に確保されていますか?
・ドミノ倒しになっていませんか?
・駐輪場ではないスペースに置かれた自転車はありませんか?
・掃除は行き届いていますか?
・自転車がよく盗まれたり悪戯に合うことはありませんか?
・セキュリティ対策は万全ですか?
・自転車置き場にバイクが止められていませんか?

自転車置き場における問題はたくさんありますが、まずは物件に足を運んで、現状を確認しましょう。

駐輪場で少しでもお悩みのことがありましたら、ご相談ください。

駐輪スペースの活用方法、電動アシスト自転車や三人乗り用自転車の確保、室内に自転車置き場を作る、エレベーターのホールの使い方など、入居者様目線に沿った駐輪場の設計を考えていきましょう。

 

全面的に、ファミリー向けに優しい賃貸物件であることを前に出してアピールしていくことが、近隣の物件との差別化への第一歩です。

 

リノベーションで叶える新しい資産価値のあるお部屋に

今まで200室以上のお部屋をリノベーションしてきました。その経験から、それぞれのお部屋が持つ特性を最大限に活かし、築古アパートマンションでも、新築物件に負けないような新しい資産価値のあるお部屋をご提案します。

 

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