コラム 2020.07.14

築古物件の水漏れトラブル!原因と対策は?水回りリフォームで気を付けるポイント

築古物件の水漏れトラブル!原因と対策は?水回りリフォームで気を付けるポイント

築年数の古い賃貸アパート・マンションをお持ちの大家さん、少しでもトラブルなく安心して賃貸経営したいですよね

家賃滞納の次に多いトラブルが建物のメンテナンス関係であることをご存知でしたか?
建物の不具合によるトラブルは急なことが多く、特に、築古物件の水廻りに関するトラブルはよくあることながら、他の部屋にも影響することがありできるだけ起こしたくないトラブルです。

 

いままで200室以上、古い賃貸アパート、マンションをリフォームしてきた経験から、
築古物件の水回り、特にキッチンや浴室をリフォームする時に抑えていきたいポイントをお伝えします!

 

築古物件の水漏れの原因

水漏れの原因は、
①タイルのひびによる漏水
②配管の老朽化による漏水
③排水周りの漏水

など様々な原因が考えられます。また、築古物件の場合、思いがけない箇所から水漏れしている場合もあります。現場を見てみないことには原因の追究は難しいと思いますので、他の部屋にも影響する前に早急に対応しましょう。

 

築古物件でよく起きる水漏れの原因について詳しく説明します。

 

①タイル張りの古い浴室は水漏れしやすい

古い物件なので、あまり予算をかけたくないと思われるオーナー様も多いかもしれません。
しかし、見た目が昭和感があると、古い印象を受け、なかなか入居者も決まりません。
さらに、タイル張りの古い浴室は、浴室の防水が水漏れを起こしている可能性があります。

 

浴室には、室内にも防水してあることをご存知ですか?
防水って屋根だけじゃないの。と思っていると痛い目にあうかもしれません。

 

昔ながらのタイルは浴槽の表面仕上げのために貼ってあります。

浴槽から水漏れしている場合、タイルのモルタル下地下に貼ってある防水幕が原因と考えられます。
屋根の防水と違ってモルタルで保護されているので劣化しにくいですが、時間ともに防水幕の柔軟性がなくなり漏水をおこすようになります。

浴室リフォームの方法で、タイルの上にパネルやシートを貼って綺麗にする方法がありますが、パネルやシートだけでは防水になりません。浴室からの漏水を防ぐためには、ユニットバスへの取替がおすすめです。

一部補修のみよりは、ユニットバスへの取替の方が、結果的にも安くすむでしょう。
お風呂は水を使う場所になりますので、大きなトラブルに発展する可能性があります。防水がなにより大切です!

 

ユニットバスのメリット

・防水性・防汚性に優れている
・掃除がしやすい
・断熱性が高く結露ができにくくカビが生えにくい
・清潔感があり、空室対策効果が出る

 

 

②見落としがちな給排水管。見えない部分だからと後回しにすると水漏れの原因に!

給排水管のチェックは必須です。
これは築年数の古い賃貸アパートマンションのキッチン浴室をリフォームする時に知っておくべき項目です。

 

お湯配管が銅管なら絶対取り替えてください。

このタイプの配管からは、漏水が一番多く、トラブルの原因になります。

昔の水道配管は鉄製が主流でした。水道は鉄管から塩ビ製にほとんどが代わっていますが、30年くらい前に建てられた建物にはまだ、鉄管が使われていることもあります。

鉄管は錆によって、赤水がでたり、錆で配管が詰まったり、配管に穴が開いたりしてトラブルの原因になります。
お湯用の銅管は、鉄管のように錆は出ませんが、ピンホールと言って、ピンで刺したくらいの小さな穴が開くことがあり、そのから水漏れを起こすトラブルが多く発生します。

 

現在は樹脂配管が主流で、水道、お湯ともに錆やピンホールなどのような漏水の危険性はなくなっています。

ただし樹脂といってもいづれは劣化して取り替える時期がきます。そんな時のために、床や壁を壊さなくても、配管だけあとから入れ替えができる工法もあります。

 

 

リノベーション費用を抑えようとして、キッチン浴室はピカピカにして、給排水はそのままで…という提案をしているリフォーム業者も残念ながらいます。

現状は問題ないかもしれませんが、数年後必ず漏れてきます。
賃貸アパート、賃貸マンションですと、漏水すると下の階まで影響が出てしまいます。
せっかくリノベーションで綺麗に張り替えた床を剥がし、下の階の方との話し合い、、、あとで後悔しても後の祭りです。必ず給排水管のチェックは行いましょう。

 

 

③排水配管と器具の取付は頑丈にされているか。水漏れの原因に!

漏水の原因で意外と多いのが、キッチンシンクの排水管が外れ、大量の水が床下に漏れるということ。
目に見えない場所なので、外れていることに気が付かないまま水が漏れ続けているということもあります。

 

キッチンシンクの排水は、下の写真のように、ジャバラの配管が使われていることがあるため、このジャバラの配管が排水管から抜けて、床下に水が漏れてしまうことがあります。

ジャバラ配管が抜ける原因は、『シンク下の収納スペースに物を無理におしこんで押し込んだ物がジャバラ配管に当り抜けてしまうこと』が主な原因です。

ジャバラ配管が抜けるのを防ぐには、ジャバラ配管での接続箇所を、通常のまっすぐな配管でがっちり接続することです。物で押されてもジャバラのように外れることがありません。

見えにくい場所になりますが、この点もぜひ気を付けてほしい場所になります。

 

 

キッチン浴室をリフォームする時に知っておくべき3つの事まとめ

水のトラブルを防ぐ、リフォームする時に抑えておきたいポイントをお話してきました。

もう一度おさらいすると

・古い浴室は、タイルの下に防水が施してあり、古くなると水漏れを起こす原因になってい

・昔の水道管は金属製が主流だった。それが錆や漏水原因になっている
・キッチンの排水配管は頑丈にとりつける

 

コストを抑えて部分的な取替だけにしたいとの気持ちもわかりますが、せっかくリフォームしたのに、水漏れでまたリフォームしなければならない事態は絶対避けなければなりません。

「転ばぬ先の杖」ですね

 

なによりトラブルをなくし、入居者に安心して住んでもらえることが、大家さんにとって一番の安心できる賃貸経営につながるのではないでしょうか。

 

きちんと考えて、事前に対処できれば、賃貸アパート・マンションは、安全で安定した経営を行うことができます。

 

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