コラム 2020.08.30

古い賃貸マンションのキッチン浴室をリフォームする時に押さえておきたい3つのポイント

古い賃貸マンションのキッチン浴室をリフォームする時に押さえておきたい3つのポイント

築年数の古い賃貸アパート・マンションをお持ちの大家さん、長く空室が続いていて、リフォームやリノベーションをした方がいいのかとお考えなったことは一度はあるかと思います。

リフォームの中でも、特に、キッチンや浴室のリフォームは、工事代金が大きくなる印象ですよね。

『キッチン・浴室だけのリフォームで入居者が決まるのだろうか』と悩まれていませんか?

せっかくリフォーム工事を行うのであれば、工事後に、ああすればよかった、こうすればよかった、など後悔したくありません。そんな後悔をしないために、 リフォームする前に押さえておきたいポイントをお伝えします。

 

リフォームの重要度を3段階に分類する

いざリフォームをやろうと考えると、ここも直したい、あそこも直したい、ここは直したほうがいいのだろうか。など、気になる箇所がどんどん増え、どこをどれだけリフォームすればいいのか判断がつかなくなりますよね。

 

そこで、リフォームの重要度を3段階に分けて考えてみることをお勧めします。

 

重要度A 必ず修理が必要なところ

重要度B まだ使えるが、いざ修理する時は大きな工事が必要になるところ

重要度C いつでも簡単に修理できるところ

と分けてみましょう!

 

重要度A 必ず修理が必要なところ

・すでに破損しており、このまま使えない
・配管から水が漏れている
・カビや汚損がひどく、清掃では汚れが落ちなくて不衛生

など、そもそも機能をはたしていないところは必須です。一番最初にとりかかりましょう。

 

 

また、重要度Aは、隠れたところに潜んでいるので注意が必要です。

 

見た目ではわかりにくいリフォームすべき注意箇所

それは、浴室タイルの防水など、まだ水漏れはしていないが、防水の耐用年数が過ぎていていつも壊れてもおかしくないところです。

銅で出来ているお湯配管なども、古いものは小さな穴が開きやすく、水漏れをおこすので注意が必要です。

水漏れは、放置しておくと、のちのち大きなトラブルの原因になる可能性があります。

 

必ず担当の工事担当者にリフォーム前の建物診断をしてもらうようにしましょう。

 

重要度B まだ使えるが、いざ修理する時は大きな工事が必要になるところ


トイレの耐用年数は15年と言われています。便器や手洗器など陶器でできている器具など、割れなければ水漏れはしないと思いがちですが、タンク内の部品は10年程度、パイプや配管は20年程度で交換が必要になります。

配管との接続部分が古くなって水漏れを起こす原因になるため、今は大丈夫と思っていても、将来不安を残すところです。

毎日使用するキッチンやトイレ、お風呂などの水回りは、使い方や使用頻度でも多少の耐用年数の差はでてきますが、賃貸物件の場合は、他の部屋への影響も考えなければいけないため、後回しで考えてはいけません。

 

『現状回復のリフォーム』だけでは、新しい入居者様がなかなか決まらない。という場合、内見したお客様は『古臭さ』を感じ取っているのかもしれません。

差別化を図り、物件の魅力をあげるためには、『まだ使える』場所をしっかり手入れしていく必要があるでしょう。

 

 

重要度C いつでも簡単に修理できるところ


タオル掛け、ペーパーホルダーなど、ちょっと古いけど機能的に大丈夫だし、汚れもきれいに拭けば落ちる。

もし壊れてしまったとしても、直ぐ代替品を準備することができ、取替可能な部分です。

 

すぐに交換可能な場所は、リフォームの重要度は低めになります。しかし、大きなコストがかからないのであれば、交換は必ず行うようにしてください。

 

 

このように、リフォームの重要度を分けておくことで、本当にやらなければならないリフォームの内容が見えてきます。

 

 

リフォームの目的を定めて、「やらなければならない」こと、「あったらいい」ことを明確にする

先ほどは、重要度にわけてリフォームする内容を判断する方法をお話ししました。

次は、

リフォームの目的を定めることで、なくてはならない部分と、なくてもいいけどあったらいい部分を明確にして、リフォームする内容を考えてみましょう。

 

リフォームの目的は何でしょうか。
ただ壊れたところを修理して、新しくすることだけではないと思います。

リフォームの一番の目的は、部屋を綺麗にし、新しい入居者を見付けて部屋を借りてもらうことです

 

では、入居者に借りてもらうために必要なリフォームとは何か。

それを考える前に、決めなければならない重要なことがあります。

それは、

どんな入居者に借りてほしいか、もっと簡単にいうと「誰に借りてほしいか」を決めることです。

 

合わせて読みたい!ペルソナの考え方

大家さん必見!空室対策に効果がある人気の間取りの決め方はペルソナにあり!

 

単身者なのか新婚家庭か、はたまたこどものいる家族なのか、そして男性、女性などあなたのお部屋の広さや場所で、いろいろ違いがあると思います。

 

その入居者に気に入ってもらえるリフォームをするためには何が必要か考えます。

そしてそのリフォーム内容を二つの視点にわけてみます。

 

① なくてはならない、なければ困ること
② なくてもいいけど、あったらいいな

①の内容は、絶対に必要なことです。
②の内容は、できるだけたくさん入れてください。

 

②の内容を増やすことは、他の賃貸アパート・マンションとの差別化をすることにつながります。
コストのかからない小さなことをたくさん入れるとより効果的です。

 

賃貸アパート・マンションの将来を考えておく

古い賃貸アパート・マンションは近い将来相続することは考えておかなければいけない重要な事項です。
キッチンや浴室のような大きなリフォームは、相続前にやっておくことをお勧めします。

 

理由は、賃貸物件や現金を相続すると、当たり前のことですが、そこに相続税が発生します。

 

古くなった賃貸物件とリフォームを行うための現金をそのまま相続してしまうと、それぞれに相続税が発生し、相続財産を受け取る相続人の支払う税額が多くなってしまいます。

 

しかし、相続が発生する前に賃貸物件をリフォームしておき、相続開始時にリフォーム済みの賃貸物件だけを相続する状態にしておくことで、相続税の節税にも繋がります。

 

大きなリフォームをするならあと15年以上は維持したいですよね
その後、建替えるのか売却するのかなどを考えておくと、今やるべきリフォームの内容を判断するのに役に立ちます。

合わせてお読みください

相続税対策について

早めの相続対策で得する?子供に残せる資産を

 

築古賃貸アパートマンションをリフォームする前に押さえておきたいポイントまとめ

リフォームする前に抑えておきたいポイントをお話してきましたがいかがでしたでしょうか。

では、もう一度おさらいしてみましょう

特に大きなリフォームをするときは、その場しのぎのリフォームでは後々後悔することになりかねません。
しかし、きちんと考えてきちんと投資すれば、賃貸アパート・マンションは、安全で安定した経営を行うことができます。
当社ホームページに施工事例をたくさん掲載してあります。もしよければ参考にしていただけると幸いです。

レトロデザイン施工実績

 

記事一覧