コラム 2020.02.06

アパート・マンションの退去の修繕で想定外の出費を抑えるために

アパート・マンションの退去の修繕で想定外の出費を抑えるために

アパートやマンションを退去しなくてはならなくなったとき、多額の修繕費が請求されてびっくりすることがありますね。
大家さんからしてみても、なんてひどい使い方をされてしまって、これでは新しい入居者様を迎えることが出来ない! なんて、そんな入居者様・大家様どちらも大損しないために、簡単に出来るメンテナンスを考えてみました。
定期的にきちんとお手入れすれば、入居者様は退去の際に多額の修繕費用を請求されずに済みますし、大家さんは余計な修繕費を支払うこともないので、入居者様も大家さんも気持ちよく住み続けられますね。
修繕費のなかでも特に多額な修繕費用がかかるものは何なのか?
まとめてみました。

 

 

 

 

マンション・アパートで退去するとき修繕費が高額になりやすい事柄

修繕修理費用が比較的高額になりやすいものを気をつけていれば退去の際トラブルにならずに済みますね。
どんなものが高額になりやすいかまとめてみました。
普段の生活で気をつければの参考にしてみてください。

 

 

 

 

 

修繕修理費が高額なもの その1

キッチンやユニットバスなど簡単に取替えが出来ない設備

ユニットバスの壁面、ユニットバス本体などでバスタブに薬品をこぼしたり特殊な洗剤を使ってしまうと表面が変色したり腐食してしまい、全部交換しなくてはならなくなってしまいます。
別に変色くらい、お湯を張って浸かるくらい問題ないでしょう。と思うかもしれませんが、これから新しく入居する方にとっては、新生活で新しい設備というのは気持ちよいものです。
家賃を下げなくてはならなくなったり大家さんにとっては大ダメージです。
ですから、お風呂にはお風呂掃除用の、キッチンにはキッチン用の(その中でも材質に合わせたものを)用途に合った洗剤やクリーナーを使用し、タワシなどは使わず柔らかいスポンジを利用してこまめにお手入れするのがいいですね。

 

 

 

 

 

修繕修理費が高額なもの その2

ドアやクローゼットの扉などの建具

建具は既製品を使うこともありますが、そのお部屋にあわせてオーダーで作ることも多々あります。
ちょっとした傷ならば補修+塗装などで修理ことも出来ますが、穴が開いたり大きな傷がついたりすると交換しなくてはならなくなります。
交換となると、改めてサイズを測り、オーダーで作り直さなくてはならないので多額の費用と時間がかかることになります。
時間がかかればその間家賃収入が減ってしまうので、大家さんも大ダメージです。

 

 

 

 

 

修繕修理費が高額なもの その3

窓の不具合をそのままにして悪化した場合

窓の不具合は、戸車(レールの上にある車輪)の不具合がほとんどです。
戸車は、窓をはずして交換すればそんなに多額の費用がかかりません。
でも、外れたまま使い続けてレールを破損してしまうと、サッシと窓を新品にしなくてはならなくなります。
住んでいる途中で不具合が出たら、お早めに管理会社に相談して戸車の調子を見てもらえば、多額の費用がかからず快適に暮らすことも出来ますね。

 

 

 

 

 

修繕修理費が高額なもの その4

床の破損

一般的に、大工さんの工事は床を作ってから壁を作っていきます。
床面が塩ビシートなどの後張りの工法であれば床面の張替えで済みますが、フローリングや無垢床など高額な床材ですと補修や張替えに多額の費用がかかります。
床面に鋭利なものを落とさないようにしたり、カーペットを敷いて傷がつかないように工夫するなどすれば防げますね。カーペットを敷くと、下の階に音が響きにくくもなりますので尚良いですね。

 

 

 

 

 

修繕修理費が高額なもの その5

壁の穴

壁のクロスに傷がついたり汚れた程度であればクロス補修やクロスの張替えで済んでしまいますが、穴が開いたりへこんだりすると壁のボードを交換しなくてはならないため大工さんに工事をしてもらわなくてはなりません。大工さん、内装屋さんと職人さんの手が増えればその分工事代金が増えていってしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

自分で出来る日々のメンテナンス

1.クロスお手入れのお話

お部屋の大部分を装飾しているもの。それは壁紙クロスですね。
壁紙なので壁はもちろん、天井もクロスを使って装飾しています。
入居者の方はクロスが汚れたら退去のとき修理費用がかかるかもしれない・・・ と思いますね。
もちろん大家さんはあまり汚れていないならそのままでも大丈夫! と考えられますね。

クロスの汚れは汚れてすぐなら比較的綺麗になるんです。
用意するのは、ホームセンターに売っているオレンジクリーナー。
中性洗剤で、オレンジの成分が入っているものです。
この洗剤、とても汚れが落ちるんです。

また、パスタのソースや、カレーのルウなどの油分が跳ねて汚れてしまったら、食器用洗剤などで試しても効果的です。

2.キッチンのお手入れのお話

キッチンは油汚れがつきやすく、汚れやすい場所ですね。
天板が、ステンレスや人口大理石のもの、最近ではセラミック製のものも出てきましたね。
それぞれ得意不得意があるので、材質に合わせて清掃するようにするといつまでもピカピカなキッチンが保てますよ。

1.ステンレス製の天板

ステンレスは水に強く、水がついているだけなら錆びません。(水に触れっぱなしはダメです)
でも、油、塩、酸、アルカリなどの薬品がつくと分解してそこから腐食し始めます。
また、もらいさびによってそこから錆びが出ることもあります。
醤油や油のはねはその日のうちに水拭きをして乾かすようにすると良いですね。
メーカーの説明書によると、ナイロンのスポンジくらいまではOKですが、ナイロンタワシ、金属製タワシ、メラミンスポンジ(激落ち君)は傷をつける恐れがあるため使わないでとのことでした。
しかし、何ヵ月もたつとどうしてもくすみが出てきます。
そんなときはステンレスのコーティング材がオススメ。
下地清掃材で磨いてしっかり洗い、乾燥させたらコーティング材を塗ります。
乾けば本当にピカピカになります。

 

2.人工大理石製の天板

人工大理石(じんこうだいりせき)は、アクリル樹脂やポリエステル樹脂を主成分とした人工素材で、大理石の代用品としてキッチンの流しや洗面台、風呂などに広く使用されているものです。
そんな人工大理石ですが、熱い鉄板や鍋をそのまま置くと、茶色く焦げてしまいます。
また、何気なくお皿を引きずってしまうとすぐに傷がついてしまいます。
傷がついたところに醤油でもこぼしてしまえば石の中に浸み込んでいってしまいます。
なので、以外に気を使う材質です。
人工大理石のお手入れは、こまめに中性洗剤とスポンジでやさしく洗う方法が綺麗に長持ちさせる方法です。
スチールウールやヤスリでこすってしまうとそこから痛んできてしまいます。
絶対にやってはいけません。
また、漂白剤もすぐに綺麗になりますが材質によっては薬品やけを起こしてしまうためこれもダメです。
前もって汚れ防止にコーティングをしておくのもいいですね。
メーカーの説明書によると、ナイロンのスポンジくらいまではOKですが、ナイロンタワシ、金属製タワシ、メラミンスポンジ(激落ち君)は傷をつける恐れがあるため使わないでとのことでした。

 

3.リシェルSI、セントロなどのセラミック製の天板

賃貸住宅ではほとんど見かけないセラミック製の天板キッチン。
数年前から「LIXIL」の「リシェルSI」で発売され、「クリナップ」の「セントロ」など他メーカーでもセラミック製のワークトップ製品が出始めました。
セラミック製でとても硬い素材ですが、とても重たいため送料や施工費用などコストがかかりますので、分譲マンションや一戸建てのこだわった方向けのキッチンです。
少々ならば、熱いままの鍋をそのまま置いたり、天板の上でまな板無しでそのまま切ったりと手荒な使い方をされる方もいるほど。
素材も暗い色が多いため、少々の汚れは目立ちませんね。
セラミックは中性洗剤とスポンジで清掃するのがよさそうですね。
メーカー説明書には、ナイロンタワシまでなら利用可能で、金属性タワシは使わないでくださいとのことです。

 

 

3.ユニットバスのお手入れ

 

ユニットバスは全方向を囲って湿気が外に漏れないようにしています。
ユニットバスの汚れの原因は、なんと言ってもカビでしょう。バスタブ周りのコーキングが黒くなって着たりしたらもう取るのが大変です。
では、カビが増えないようにするにはどうすればよいでしょうか。
お風呂のお湯はすぐに抜きましょう。
そして出たらすぐに24時間換気をします。
コーキングゴムの部分や鏡や金属部分の水分を拭きとると、尚キレイが長持ちします。
マンションで換気扇を止めてしまう方も多いかと思います。
でも、24時間換気にしておくと部屋中の空気が少しづつお風呂に流れ、湿気とともに外に排出しますので、換気口やサッシの隙間などから新しい空気がどんどん入ってくるので健康的ですね。

 

 

4.トイレのお手入れ

 

トイレをキレイに保つためには尿の跳ねをなくすのが良いでしょう。
最近の若い方は多いのですが、男性は座って用を足してもらうのが効果覿面です。
旦那さんにトイレ掃除をお願いすればなるべく汚したくないと思うので、きれいに使ってくれますね。
また、水を流す際にも目に見えないしぶきが外に飛び散っていますから、蓋を閉めて水を流すのもいいですね。
ノロウィルスは嘔吐物や糞便から感染するので、お子さんがいる家庭や電車やバスなどで通勤通学される方が見えるご家庭では、とくに流行時期には次亜塩素酸(カビキラーやキッチンハイター)を薄めた水溶液で除菌するとさらに効果的ですね。

 

 

 

 

退去修繕で多額の費用がかからないためにすることはやっぱり日々のお掃除とお手入れ

 

クロスの汚れは中性洗剤のオレンジクリーナー、お風呂にはお風呂用のクリーナー、キッチンの油汚れにはオレンジクリーナーなど適した洗剤を用いて、普段からこまめに清掃を行い、換気扇は24時間換気に、どこか不具合が出たら面倒くさがらすにお早めに管理会社に相談しなおしてもらいましょう。
そうすれば快適に長く暮らせ、もし退去の際も多額の費用を請求されずに済みますね。

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